就職先・転職先にメーカーを志望している文系の人へ。
私は文系出身で一部上場企業のメーカーに就職しましたが、めっちゃおすすめ!とは言えません。
私自身の体験をもとに、文系でメーカーで働くとはどういうことか、現実的なことをご紹介します。
この記事を読むと、文系出身の人のメーカーでの働き方が詳しくわかるので、志望動機や会社への理解も深まるはずです。
文系でメーカーに就職するのおすすめできない理由
文系の出身でメーカーに就職するのがおすすめじゃないのには3つ理由があります。
私がメーカーをおすすめしない理由
- メーカーでは文系は主役になれないから
- 文系の採用人数が少なくて狭き門だから
- 文系は仕事内容がつまらない職種になる可能性が高いから
順番に見ていきましょう。
メーカーをおすすめしない理由①文系は主役になれないから
メーカーは、理系が主役の職場です。
これはどんな業界であろうとメーカーであれば間違いありません。
メーカーの根幹である、モノを作ることを文系にはできませんし、技術の内容について理解するのも難しい。
当然、社内での発言権も地位も、理系の方が上です。
したがって、文系の仕事はどうしても補助的な仕事になり、主役にはなり得ません。
会社の中で一番華やかな部署でバリバリ活躍したい!という人にはおすすめできません。
逆に言えば、そんなに活躍とかは期待せず、ゆるく会社に勤めたいなという人には向いていると思います。
文系は仕事内容がつまらない職種になる可能性が高いから
メーカーでマーケティングや商品開発、といった華やかな部署に配属される人はほんの一握りです。
文系は経理や人事、総務、生産企画などの管理配属される人の方が圧倒的に多いです。
メーカー経理にいた私の個人的な見解ではありますが、「管理部門ってまじつまんない」
理系の人が気持ちよく仕事ができるようにサポートが中心なんですよね。
「営業はどうなん?」って感じる方もいると思いますが・・・
私がいた化学メーカーでは営業も結局は理系のサポートでした。
- 受注管理
- 既存客のご機嫌伺い
- 新規の案件は理系につなぐ
このあたりが、文系の営業の仕事。
新規の案件は社内の理系の人とつなぐのがお仕事です。
だって技術的なこと聞かれてもチンプンカンプンだから。
普段はお客さんのところに行って受注予定を聞いてくるだけになります。
メーカーでガンガン新規のお客さんのとこ行って開拓するタイプの会社はあんまりないんじゃないでしょうか。
採用人数が少なくて狭き門だから
文系の人が初めからメーカーに絞るとえらい目に合います。
文系のメーカー募集人数は少ないから狭き門です。
例えば私が初めに入社したメーカーの新卒採用数は、文系13人、理系58人です。
メーカーによって採用人数は違いますが、圧倒的に理系の方が採用人数が多いです。
メーカーで安定して働きたい人はたくさんいるので、応募人数も多くてかなり狭き門です。
初めからメーカーに絞ってしまうと、「いつまでも内定を取れない…」なんてことになります。(私の就活のときのはなし笑)
文系メーカー社員の厳しい現実!仕事内容の実態とは
もっと具体的に、一部上場のBtoBメーカー、BtoCメーカーの両方を経験した私が、文系社員の仕事の実態をご紹介します。
文系社員が工場配属なら人事か経理
工場配属で文系の仕事となると、ほとんどの人が経理、少人数が人事です。
私がいた会社では経理は総務も兼ねていて、何でも屋さんです。
工場の経理は、工場内にある固定資産を管理したり、伝票の承認をしたり、原価計算をしたりといった、かなり地味な仕事になります。
人事は工場内の人の管理、一部採用もやっていました。
メーカーはIT業界などと違って体質が古いままなので、入社3年は修業期間みたいなものです。
管理部門をやる気がない人は、メーカー以外の仕事を探した方が賢明です。
経営管理も結局は生産調整の仕事
工場ではなく、本社に配属される文系社員は何をしているのでしょうか。
本社には経理、人事、ごく少人数に広報や法務がいます。
事業部ごとに経営管理という部署がありますが、実際のところは営業が聞いてきた受注量をもとに、工場と調整するのが仕事です。
経営のかじ取りをするようなカッコイイ部署には50代以上のおじさんしかいません。
皆のあこがれのマーケティングや商品開発の部署は実績がある人か、転職してきた人も多いです。
転職先としてマーケティングの部署を選べるような業種・職種にいた人が転職するならメーカーという選択肢は良いと思います。
広告代理店やIT系のPR会社なんかよりは忙しくないですし、安定して働けます。
文系営業はお客と理系研究者の取り次ぎ
BtoBメーカーにありがちな営業としては、既存顧客の受注を聞いて回ること。
新規の案件については理系の人を連れて行く。という仕事です。
自分の会社の製品を使いたい、という人がいたとしてその性能を先方の理系社員に細かく聞かれるわけです。
文系の人では話についていけないのが普通です。
ということで、自分の会社の理系社員を顧客に引き合わせるおぜん立てをするのが仕事になります。
文系でメーカーに就職するメリットは?
デメリットばかり書いてしまいましたが、もちろんメーカーにもメリットがあります。
とにかく安定して働ける
メーカーと言えば安定、というイメージがあるかもしれませんが、その通りです。
多少景気が悪くなってもちゃんとボーナスも出るし、社宅や寮があって福利厚生も良いです。
よほど問題を起こさない限りはクビになることはなく、仕事ができない人もちゃんと定年まで雇ってくれます。(今のところはですが)
銀行などと違って文系の採用人数が極端に少ないので、長く働いてもらうのが前提になっていて、人を大事にする会社が多いのがメーカーの特徴です。
他の会社でもつぶしがきく
メーカーって世の中たくさんあります。そのすべての会社に経理や人事、総務などの管理部門がいるわけです。
どの会社でも使える知識を身に着けることができれば、転職先も増えます。
実際、経理社員の私も転職エージェントを使って転職しましたが、メーカー経理やってたという経験を活かせる求人、30社以上紹介してもらえました。
目に見える価値を社会に提供しているという自負
文系社員はモノづくりそのものに関わることはほぼありません。
しかし、自分が得ているお金が、社会に目に見える「モノ」を提供した対価であるというのは(ちょっと大げさに言うと)誇りを持てます。
決して他業界を非難するわけではありませんが、仲介業とか保険などの目に見えない商品を売るような業界だと、「私の仕事は社会に役立ってるのかな」と疑問を持つこともあるかと思います。
その点、メーカーは堂々と、こんないいものを作って社会に役立ってます、と言うことができます。
云わば拠り所となる「モノ」があるのはメーカーで働いてきて一番良かったと思える点です。
文系の就活生がメーカーを目指すなら
文系でメーカーを狙うのは狭き門であるということを肝に銘じておくべきです。
私自身、メーカーに絞って就活したら片っ端から一次面接に落ち、最終面接に進めたのは内定をくれた会社だけでした。(私の面接対策が悪かったのもあり笑)
こんな風にならないためにも、自己流の就活はやめて、第3者目線でアドバイスをくれる大学のキャリアセンターとか就活エージェントを使ってみてください。
特に、就活エージェントはES・自己分析・面接対策まで面倒を見てくれるので、深みのある自己PRができるようになります。
就活エージェントについては就活エージェントおすすめ厳選3選【使い方の裏技もぶっちゃけます】で紹介してます。
文系でメーカーを目指したいなら、狭き門なので徹底的に対策しておいてください。
文系の人が転職先にメーカーを選ぶべきか迷ったら、転職エージェントに相談する
メーカーと一口に言っても、当然社風も違えば同じ職種でも仕事内容は異なります。
文系でメーカーに転職するか迷ったら、転職エージェントに相談することをおすすめします。
文系でメーカー志望なら転職エージェントに相談すべき理由は3つあります。
メーカーは文系の募集人数が多くないから
上述の通り、メーカー社員の人数は理系の方が多いです。
したがって、文系の募集人数は限られており、狭き門になります。
転職エージェントに登録しておくと、募集が出たらタイムリーに連絡をもらうことができ、優良求人を逃すことがなくなります。
社内の雰囲気や社風を事前に知ることができるから
一口にメーカーと言っても、イケイケな社風からまったりな社風まで色々です。
転職エージェントは企業の担当者や面接担当者と直接接しているため、社風や部署の雰囲気を教えてもらうことができます。
自分に合うかどうか事前に知ることができる点で安心です。
転職活動の全面的なサポートをしてもらえるから
転職エージェントは、応募書類の添削から面接対策、日程調整までしっかりサポートしてくれるので転職活動に集中できます。
特に、応募書類に転職エージェントは推薦状を付けてくれるため、書類の通過率が上がります。
募集数が多くない文系メーカー転職のチャンスを逃さないためにも、転職のプロの力を借りましょう。
文系でメーカーに転職する場合の転職エージェントの選び方
メーカーへの転職で選ぶべき転職エージェントの条件は「大手の転職エージェント」であること。
日系企業のメーカーは基本的に堅実です。
メーカーでは聞いたことのない転職エージェントからの応募者は、書類で落とされてしまう傾向にあります。
今までに採用実績のある転職エージェントから、応募者を選んでいるようです。
私自身色々な転職エージェントを利用した実体験です。
大手転職エージェントから応募した書類の方が通過しやすかったです。
以下は文系でメーカーに2回転職した私が、使ってみて良かった転職エージェントです。
リクルートエージェント
おすすめ度 | |
アドバイザーの指導 | |
内定獲得への貢献度 |
転職活動をした際に3社から内定をいただきましたが、全てリクルートエージェントから応募した企業でした。
転職エージェントの中でも最大手なので登録しておいて間違いはないです。
多くのメーカーで転職実績があるので安心ですし、求人数の多さは群を抜いています。
専用アプリで担当者とのやり取りや求人検索、面接の日程調整までできるので、一番使いやすかったです。
本気で転職したい方は登録必須の転職エージェントです。
doda

おすすめ度 | |
アドバイザーの指導 | |
求人数の多さ |
リクルートエージェントに次ぐ大手です。
転職すべきかどうか、という段階から親身に相談に乗ってくれます。
「職種図鑑」や「年収査定といったサイト内のコンテンツもクオリティが高くて読んでいて面白く、キャリアを考える上で役立ちました。
まだ転職するかどうか、迷いがある方はdodaがおすすめ。
JACリクルートメント

おすすめ度 | |
アドバイザーの指導 | |
タイムリーな情報 |
JACリクルートメント
関西ではリクルートに次ぐ求人数があります。
他の転職エージェントと大きく違うのが「ワンフェイス型」と呼ばれる、転職者と企業の窓口が同じ人である点です。
なので、良い求人情報が出たらすぐ電話で教えてもらえます。
また、企業の社風や面接官の人柄まで教えてもらえました。
年収アップしてより高いキャリアを目指す人におすすめです。
文系でメーカーに入社したい人は、管理・補助部門で働くことを前提にした方が良い、ということをお伝えしました。
文系でメーカーに入社するのは狭き門なので、転職エージェントを利用して確実に内定をゲットしましょう。
後悔のない選択ができますように。

就活は1人でやると失敗します。
今後の人生が大きく変わる就活だから、できることは全部試したほうがいい。
ES添削や面接指導でライバルと差をつけよう。